報告書を修正させるとき、部下のやる気をアップさせる5箇条

部下からの報告書、修正してもらうことってありますよね?場合によっては、同じ報告書を何度も直してもらうことも。

そんな時、部下に気持ちよく修正させるのって、なかなか難しいですよね。返事はしても、表情や態度から「どこが悪いの?」とか「何度も何度も」とか思っているのが分かるときもあります。

そんなのを見ると、頼むこちらもいい気持ちになりません。

そこで、頼む方も頼まれる方も、気持ちよく報告書の修正ができる頼み方をお教えします。

報告書作成を作り上げたことをねぎらう

部下のネコ君
課長、先日頼まれていた報告書ができました。
おイヌ課長
ありがとう。予定より早かったね。忙しいのに、がんばってくれたんだな!詳しく中身を見せてもらうよ。
まずは、部下が仕事を無事終えたことに対しして、ねぎらってあげましょう。
特に部下が別の仕事を進めているときに、緊急の仕事を頼んだ場合は念入りにします。
上の例では締め切り前に提出された場合ですが、締め切りどおりなら「予定通りに仕上げてくれて、ありがとう(助かったよ)」、締め切りを過ぎた場合でも「しっかり仕上げてくれて、ありがとう。難しい内容だったから、少し時間がかかったかな」なんていう感じがいいでしょう。
まず、仕事を終えたことが大事なので、この時点では内容に対してより、できあがったこと自体をねぎらうのです。

修正箇所にマーキングする

報告書を受け取ったら、内容を確認しますよね。その時に修正すべき箇所があれば、マーキングします。

理由はふたつ。

  • どこを修正してもらうか、自分が忘れないため。
  • 修正を指示するときに、お互いに確認しあうため。

どこを修正してほしいのかを明確にしておかなければ、指示するとき話になりません。

マーキングしてある報告書を見ながら指示することで、勘違いを防げます。

僕は今まで赤ペンでマーキングしていました。でも最近考えたことは「赤ペンだと学生時代にあったテストの採点を連想して、若い部下は反射的に嫌な気分になるかもしれない」と言うことです。

そこで、Twitter上でこんなアンケートを取ってみた結果、約3割の人たちが赤ペンでの修正で嫌な気分になるとの回答でした。

赤ペン修正約3割が抵抗あり
赤ペンで修正されることに抵抗があるのは約3割

アンケートの回答とは別に、こんな意見もいただきました。

赤ペン修正への意見
赤色を見ると、強い否定を感じる

「赤は強い色なので、人は視覚的に強い拒否を感じる」そうです。

全ての人ではないようですが、一定程度の割合で赤ペンでの修正に抵抗感があることは確かなようなので、試しに今後は青や緑などで修正してみようと思います。

HILO@HILO06721365さんをはじめ、Twitterでのアンケート調査にご協力いただいた皆さま、ありがとうございました。


2019年5月5日追記

上記のアンケートは性別、年代別ではなかったため、4月に20代の男女別にTwitter上で調査しました。

まずは20代女性の結果です。

続いて20代男性の結果です。

20代は男性と女性、ともにほぼ同じ結果となりましした。

50%超の方が赤色での修正、そのあと青が25%、緑が17%、その他となり半数以上の方が赤での修正を希望している一方、赤以外での修正を希望している方もいることも分かりました。

報告書などの修正は、人に合わせた色を使うことで、より若手のやる気を引き出すことができそうです。

アンケートへの回答とTwitter上での拡散など、調査にご協力いただきましたみなさま、ありがとうございました。

 

報告書のいいところを褒める

おイヌ課長
この報告書、この部分が非常に見やすくて良いね。
部下のネコ君
ありがとうございます。特にそこは重要だと思ったので気をつけました。

修正を指示しなければなりませんが、まずは良くできている所をほめます。

ほめることで、部下はあなたが報告書を評価していると感じます。すると、そのあとの修正指示も肯定的な気持ちで受け取ることができます。

修正を指示する

修正を指示するときには、こんな感じにするといいでしょう。

文章の場合

どんな意図か確認する

おイヌ課長
ネコ君、ここの部分はこう言う意味でいいのかな?
部下のネコ君
はい、その通りです。(いいえ、そうではなくて、こう言う意味です)
おイヌ課長
なるほど、よく分かった。でも、この表現だとネコ君の考えが伝わりづらいから、今言っていたことを反映した形に直してほしい。
部下のネコ君
分かりました。
作っている本人は、頭の中で内容を理解しているので、考えをそのまま文章にする傾向があります。
そうすると、他の人が見た時にどう言う流れで結論に辿り着いたのか、経過が省略されていて非常に分かりづらくなっているものが多いです。
第3者が見た時に分かりやすくなるように、部下の意図を確認して文章化する手助けをしてください。

その意図に合った表現を探させる

おイヌ課長
この部分、すごく詳しく書かれていていいと思うけど、ちょっと分かりづらいかな。もう少しポイントを絞ったほうが分かりやすいと思うよ。
部下のネコ君
こう言う感じですか?
おイヌ課長
その方がスッキリしていて、分かりやすいね。
作り手は、できるだけ詳しく書いたほうが分かりやすいと考えてしまいます。でも実際は、詳しすぎて分かりづらかったり、表現がくどかったりして、読みづらいことがあります。
本当に必要な部分とそうでない部分、その整理ができていないと報告書全体のボリュームも増えて、複雑なものになります。
分かりやすい報告書となるために、必要な部分と不要な部分の整理ができるよう、どこがポイントか確認して整理する手助けをしてください。

図や表の場合

大事な箇所を確認する

おイヌ課長
ネコ君、この表だけど詳細なデータが沢山あるけど、どのデータが一番大事なんだい?
部下のネコ君
この部分と、この部分です。
データを使う場合、その数が多くなると見づらくなる傾向あります。重要なデータが他のデータに埋もれてしまうからです。
注目すべき重要データはどこなのか、確認しましょう。

見え方の希望を伝える

おイヌ課長
なるほど、こことここが重要なんだね。なら、そこが大事だと一目で分かるような工夫が必要だね。
部下のネコ君
それならば、この二つのデータが目立つように、違う色にしてみます。
おイヌ課長
太字にすると、さらに強調されるんじゃないかな。あと、直接関係ないデータを省けば、スッキリすると思うよ。
部下のネコ君
分かりました。そのように手直ししてみます。
報告書は社内外で回覧されたり、プレゼン用の資料となります。その時には見やすさも重要です。特に数字のならぶ表や図は、意識しないと数字の羅列になって重要なデータが埋もれてしまいます。
なので、重要部分を着色したり、直接関係ないデータを省くなど、見やすくなるような工夫が必要です。

2回目以降の修正の場合

おイヌ課長
ネコ君、この間の報告書、せっかく直してもらったけど、部長からの指示があったので、この部分も直してほしい。
部下のネコ君
部長の指示ですか。分かりました、どんな風に直したらいいですか?
2回目以降の修正は、指示する方もされる方も、あまりいい気がしないものです。
そんな時には、思い切ってあなたの上司からの指示にしてしまいましょう。あなたの目線では大丈夫だけど、さらに上の目線では修正すべき点があったとすれば、指示された部下もある程度納得します。

まとめ

どうでしたか?報告書の修正指示のしかた、参考になったでしょうか?
おさらいすると、
  • 報告書作成を作り上げたことをねぎらう
  • 修正箇所にマーキングする
  • 報告書のいいところを褒める
  • 修正を指示するときは、表現方法と重要箇所の確認および見え方の希望を伝える
  • 2回目以降の修正の場合、自分の上司からの指示にする

「もうすでにやっている」と言うこともあると思います。

これらを意識することで、修正を指示する方とされる方、どちらも気持ちよく仕事を進められます。

今度、試してみてください。

それでは、この辺で。

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