若手社員の考える力を鍛える七つの方法

最近、若手に「考える力」が足りないのかなと思っている中間管理職あき庵です。あなたの職場にいる若手社員は、自分で考えながら仕事をうまく進めていますか?

僕が新入社員なり2年目なりの時がどうだったか振り返ってみると、似たり寄ったりだったような気がしますが、若手を育成する立場になると自分を棚に上げて指摘しなければなりません。

そこで今回は、若手社員の「考える力」を鍛えるための方法を、僕の実践していることも含めて考えていこうと思います。

最近の若手社員の特徴

まず、最近の新入社員の特徴を考えてみます。

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机と黒板

でも書きましたが、次のような特徴が見られます。

指示されたことだけをする

指示されたことは、言われたようにやってきます。そう言うと聞こえは良いですが、指示されたこと以外はやらないと言うことです。

余計なことをしないのでトラブルにもなりませんが、当然のように確認してほしいことも確認しません。そのときの状況から、必要な情報を自主的に集めると言う風に気を回すことは、ほとんどありません

応用力がない

基本は分かっていますが、応用力がありません。基本はこうだから、ここをこうすると楽だとか、早くできるとか言う発想はあまりしないようです。

疑問を持たない

普段自分がやっていることに疑問が湧かないようです。なので、僕が何のための作業か聞いたり、手順を入れ替えたらダメなのか聞いても答えられません。

僕は正解かどうかよりも、自分で仕事や作業手順をどんな風に解釈しているかを聞きたいので、答えられないと言うことは、作業手順を理解しているのではなく流れで覚えているだけなんだと判断してしまいます。

考える若手

若手社員に足りないものは「考える力」

こうしてみると、若手はあまり自分で考える習慣がないように感じます。若いうちは覚えなければならない事が多過ぎて、自分で考えたり疑問に思うヒマもないのかもしれません。けれど、自分で考える力は一生必要になるものです。

ここではその「考える力」について考えてみます。

考える力とは

僕の思っている「考える力」は、「現状より良くなろうとする力」です。これには判断力も含まれます。

仕事を与えられた時や作業手順を渡された時、言われた通りにするのは楽ですよね。でも、渡された手順や仕事がいつも正しいとは限りません。それをもっと正確に、間違えないように、簡単にと言うように思えるのが「考える力」だと思っています。

ネットやテレビの情報も全て正確であるとは限りません。数ある情報の中から自分が必要な情報や、信憑性の高い情報を探し出すにも、「考える力」が必要です。

言い換えれば「全てを鵜呑みにしない力」となります。

考える力はどんな風に役立つのか

「考える力」=「鵜呑みにしない力」なので、いつも自分で変えられる事がないか、良いアイデアがないか考える事になります。最近の職場は少ない人数で同じ仕事をしなければならなかったり、人員構成がベテランと若手の二極化になったり、厳しい状況なので、色々考えて提案してくれるのは、ありがたい事です。

考える力で仕事の効率がアップする

こうして考えた結果、仕事の効率アップにつながることも出てきます。それが残業時間の削減だったりコストの抑制だったり、目に見えるものから目に見えないものまで、何らかの効果が出ます。

一つひとつは小さいかも知れませんが、それらが集まれば、大きな効率アップになります。

喜ぶ若手

考える力を鍛える七つの方法

これから職場を背負って立つ若手社員の「考える力」は、どうやったら鍛える事ができるでしょうか?すでに僕がやっている事やこれからやろうと思っている事を、七つお教えします。

ただし、どれも我慢が必要になります。

絶えず問いかける

何か作業をした時に、その手順がどんな意味を持っているのか聞いてみます。作業手順全体でも手順の中の一箇所に的を絞っても良いです。

正しい回答がされればよし、間違っていてもしっかり考えていれば第一段階はOK、もしこうした方が良いと提案されれば文句なし。即答で「分かりません」だった時は、何も考えていません。すみやかに次の段階に移行します。

答えられなかったものは、必ず期限付きで回答させる

最初の段階で答えられなかったり間違っていれば、期限付きで答えてもらいます。その間に誰かに教えてもらったとしても、しっかり自分で中身を消化できていれば分かりやすい表現で答えてくれます。

もし期限付きでも満足できる答えが出ない場合は次に進みます。

面接

出てきた回答はまず認める

期限付きでもその場で答えたものであっても、答えが正しくても間違っていても、自分で考えたことは認めてあげます。答えが間違っているからと言って全て否定しては、若手のやる気を失わせたり信頼感がなくなったりします。

間違っていることは正さなければなりませんが、努力は認めてあげましょう。

見方を変えさせる

考える方向性が間違っている場合は、違う見方を教えてあげましょう。若手は物事を一方向からしか見ていない場合があるので、「こんな場合は?」とか「別の見方はない?」とか疑問形で問いかけてみましょう。そうすることで思考を進める手助けになります。

課題を探させる

普段の仕事のなかでも、何か改善できないかこまめに聞いてみます。上司である僕がいつも何か問題や改善点がないか聞いてくると、若手もいつ何を聞かれるか身構えます。これが続けば、何も言わなくても改善点や問題点を自分で探すようになります。

途中経過を確認する

普段の仕事でも、こちらからの質問でも、途中経過は待っていてもやってきません。なので、こちらから聞いてみるのが効果的です。もしかすると考えがまとまらずに行き詰まっているかもしれません。そんな時に話を聞いてあげるだけで、思考の手助けになることがあります。

僕の経験上、行き詰まっている時に自分だけで考えるより、他の人と会話することで思考が深まったり別の見方ができるようなります。

シミュレーションさせる

仕事にトラブルはつきものですが、そのトラブルを最小限にするのも仕事のうちです。そのためには、色々なケースを想定しなければなりません。

一つの作業をするときでも、想定されるトラブルにどう対処するかを作業前に聞き取ります。そうすることで、トラブルの事前準備にもなり、考える力を鍛えることにもなります。

バッチリ

まとめ

どうでしたか?若手社員の考える力を鍛える参考になりましたか?

  • 絶えず問いかける
  • 答えられなかったものは、必ず期限付きで回答させる
  • 出てきた回答はまず認める
  • 見方を変えさせる
  • 課題を探させる
  • 途中経過を確認する
  • シミュレーションさせる

どれも時間はかかりますが、考える習慣をつけるには小さいことの積み重ねが必要です。きっとあなたも、そうしてきたと思います。

世の中ではロジカルシンキングと言われて、そのための研修も行われています。ただ、研修で教わっても知っているというだけです。それを毎日使うことで身について、考えることを特別意識する必要がなくなります

職場の若手で考えることが苦手な人がいれば、その手助けをしてあげましょう。向こうは鬱陶しいと思うでしょうが、将来の戦力アップと若手の成長のためには必要なことです。嫌な役目ですが、あきらめずに頑張りましょう。

それでは、この辺で。

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